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鬼縄のSM blog(FC2改)

鬼縄のSMブログです。淫靡な妄想の世界を彷徨っています。

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麻由美の人生の汚点

とにかく麻由美から婚約したとのメールを貰ってからというものは何をしても私は面白くなかった。麻由美に対していろいろな憤懣がこみ上がってくる。

麻由美とSMプレイを始めて6ヶ月ほど経った頃、突然二人の関係の解消を宣告された。今思えば医者の戸田良一との交際がこの時から始まったのであろう。私とのSM関係が良一にばれては困るからであろう。
たまに麻由美の会社に出向くことがあって、廊下で彼女とすれ違うことがあり、そんな時、彼女はやわらかい微笑を白い頬に浮かべて、如何、お元気、などと挨拶はするけれど、すぐに冷静な冷たい表情に返って社長室に入っていった。ほとんどその頃には麻由美が設立した会社も大きくなり、従業員や会社に投資する株主も増え、私が社長室に足を踏み入れることはなくなっていた。急ぎ足で社長室に戻る彼女の脚の線の素晴らしさを私は淋しい気持ちで見送るばかりであった。以前は親しく相談をされたり、なんと言っても隠された嗜好であるSMをした間柄なのに今はなんとよそよそしいことか。よそよそしいどころか間違いなく私を煙たい存在だと思っている様子がありありと伝わってくる。私とのことはいかにも彼女の人生の消し去りたい汚点となっているかのようであった。社長室の前を通ると、医者の良一と麻由美の笑い声が聞こえてきた。二人して結婚式の打合せでもしているのであろう。私は胸の締め付けられるような孤独を感じるのであった。

都心の一流ホテルで医者の戸田良一と麻由美の婚約披露のパーティがフロアを借り切って行われたのはそれからしばらく立ってからであった。

| 麻由美の場合 | 02:22 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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半年間のロマンス

麻由美とSMパートナーという関係になったとはいえそれはたかだか半年ばかりの間であった。そのわずか半年ばかりが私にとっては楽しい期間であった。麻由美の象牙色に澄んだ繊細な線を持つ頬や抒情的な翳りを持つ瞳を見つめて美術品を前にするような嬉しい一時を過ごすのである。私にとっては麻由美は良家の令嬢であり、いわば高嶺の花であることは分かりすぎている。しかし私は限られたその時間、その空間の範囲内で空想的な恋心さえ満たそうとしたのだった。思い上がろうとする気持ちは全くなかったのである。今までたいして女性にも全く相手にされなかった面相の悪い男がロマンスをする夢を賢明に描いていたと言える。

月に一度の甘美なSMプレイの後など、しばらくは麻由美のすらりと伸びた肢体や美しい容貌が脳裏に浮かび上がって胸苦しくさえなり、ふと、習性にななっている手淫をまた始めることになってしまう。私は性に目覚め始めた頃より自慰行為を演じる時は嗜虐的な妄想に耽るという変質的な性癖を持っていた。竹藪に連れ込まれて雲助に凌辱される武家娘、また憲兵に拷問部屋に連れ込まれていやらしい尋問を受ける女スパイ、そうした場面の情景は団鬼六の小説からの連想かもしれないけれど、私は美女が悪漢にいたぶられて羞恥に悶え苦悩にうめく場面を妄想すると欲望は一層の高ぶりを示し出すという性的な趣味を中学時代にははっきりと自分のものにしていたのである。
麻由美とSMプレイをしたとは言っても、プレイをリードするのはいつも麻由美の方であった。また禁止行為も多く、まさにサービスのSといえるものであった。私の思うようにはさせてくれなかったのである。それでも麻由美の悶える表情や縛られた姿は私の妄想を刺激するには充分であった。

それで、今、麻由美が医者の戸田良一と婚約するというメールを貰うと、私は全身からすっと力が抜け落ちた気分になったのである。

| 麻由美の場合 | 10:21 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「妄想の女」麻由美

「妄想の女」麻由美について書こう。。
ふふふふふ。。。。。

麻由美が医者である戸田良一と正式に婚約したというメールを貰ったのはつい最近のことである。


麻由美は、あるファッション系商社の社長秘書をしていたことがあり、そのころの麻由美は社内随一の美人と定評があり、会社の出したポスターのモデルまでつとめたくらいである。カソリック系の女子大を出てからすぐにこの商社に入社し、最初は輸出関係の部門で仕事をしていたが、美人であり、日本人離れしたすっきりした肢体、しかも、なかなか頭も切れると言うところから次第に抜擢されて入社して二年目にはフランスにファッションの視察旅行にも行かされた。
フランスから戻ればすぐに社長秘書という席が待ち受けていたのだ。
とにかく女は美人に生まれなきゃ損ね、と会社の女子事務員達はやっかみ半分で寄ると触ると麻由美の出世話を噂しあっていたようであった。

私はこの頃この商社と取引があって、麻由美が社長秘書になる前の一時期、私の会社の担当になった時があり、私の会社の仕入先の営業担当として麻由美と出会ったのである。
はじめて私の会社に挨拶に現れた時、白のブラウスに黒色のスーツ姿で私の前に現れた麻由美の美貌と肢体のなよやかさを私は今でもはっきり覚えている。砂を噛むような味気ない日々にいい加減うんざりしていた私の胸にうすら冷たく象牙色に住んだ彼女の美麗がじーんと突き刺さり、私は一瞬、白昼夢を見たようにその場に立ちすくんでしまったのだった。

その後、麻由美と私はなぜか気が合い、いろいろな相談を受けるようになった。彼氏の不甲斐なさや、人の下で使われる不満などなど、私の会社に営業に来る度に個人的な相談をしては帰って行ったのである。そのうちに小さくてもいいから自分の会社を持ちたいという夢を相談され、会社設立の準備の手伝いや、会計士や司法書士の紹介などもして彼女の信頼をますます得ていったのである。会社を辞めて独立したいという彼女の願いは実力や能力から言って当然のことだと思われた。だから私は彼女の才能に尊敬さえするようになり、彼女の新しい会社の資本も一部出資したのだった。

そんな中、麻由美と二人で食事をしていた時に、私は酒も入っていたこともあって、「SM BOOK」というサイトを開設していることをしゃべったのだった。ビジネス相手に私の隠れた嗜好であるSMについては語らないのであるが、彼女の会社の資本の一部を出したという、ある意味仲間意識もあったのでつい口に出してしまったのである。
一瞬しまった!と思ったが、以外や麻由美にもMの隠された嗜好を打ち明けられたのである。この面でも麻由美と意気投合し、彼女とはSMプレイをする間柄となったのである。

| 麻由美の場合 | 03:57 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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詫び状

彩から俺に詫び状が届いた。
彩を心配するあまり、奴隷達が、先走った行動をしたらしい。
彩の詫び状の詳細は省くが、もうすぐ彩は結婚するらしい事も書かれていた。きっとどこかの御曹司と結婚するのだろう。
彩と出会ってからの5年を振り返ると、祝福と悪意が沸き立った。しかし、今は彩の幸せを祈りたい。彩は幸せになるべき女なのだから。

彩のメールの最後にはこう書かれていた。
「この世で一番欲しいものは手に入らない。貴方も私も…。」

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| 彩の場合 | 12:26 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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彩の謀略?

ここ一週間で、車にひかれそうになった事が数回…。
彩の奴隷達からいとも丁寧で、脅しに満ちたメールが俺の所に届くようになった。彩が指示した事かどうかは俺には分からない…。

彩が家庭の事情から、知識と経験の無いSM界でのバックアップを俺に依頼してきた事は事実だ。しかし、少なくとも俺の知っている彩は、他人の権力や地位を使って自分を守ろうとする女ではない。いつもあの女は人を頼らない。

最初の頃は、彩は俺にSとしての手ほどきを受けてはいたが…、俺の知らない所でSMの経験値を積んでいた。俺のネットワークで知人から連絡があり分かった事だが、彩はかなり危険と言われるSMサークルに単身で乗り込んでいたりもしたのだ。
その時の彩は鬼縄の名前など一切口にせず、何の後ろ盾もない一般として参加し、それなりの地位と待遇を確立したらしい…。そういった逸話は話せばいくらでも出てくる。

俺は彩が人をあてにする姿を見た事がないのだ。
そんな彩が人を使って俺を殺そうとするだろうか?。
まぁ、もうそんな事はどうでも良いか…。俺の命もあと何日続くか分からないからな。どうせ殺されるならば彩の手で殺されたいものだ…。

| 彩の場合 | 02:25 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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彩の泣き言

……。鬼縄さん、あの物語、次回作を書いたら少し休止して頂けませんこと?。物語なのは理解しておりますけれど、私、羞恥心が高いので、非常に恥ずかしいのですわ…。


彩から私的なメールをもらった。
「物語」が物語ではなくなってきたのか。

そもそも彩の体は1ヶ月に一度はビジネス報酬としてSプレイをさせてもらっているが、心情的には彩は俺のことを小馬鹿にしている。教養もプライドもセンスも無い、見てくれも悪い俺を見下しているのだ。
彩のM奴隷を見れば、彩が高級志向、セレブ指向というのが良く分かる。彩の奴隷は、政治家、弁護士、医者、大学教授、会社の経営者などで占められている。彩の1回のプレイ代は経費を除いて50万円以上だ。プレイ代とは別に150万円の宝石をプレゼントした者もいる。プレイは必ず一流ホテルのスイートを要求する。100万円出すからと言うM奴隷を、地位が低いからという理由で断るほどだ。金だけでは動かない。地位だけでも動かない。もちろん心だけでも動かない。

そんな彩が私の言うことを聞くのは、彼女をそういうセレブが満足するSに、私が育てたことに関する恩義(そう彩の弱点の1つに、プライドが高いということと、「義理堅い」というのがある。)と、恥ずかしい写真を俺が握っているということがあるのだ。
だから彩のポリシーに反する地位も無い、名誉も無い、もちろん金も心も無い俺の要求に応じざるを得ないのだ。しかしそれは仕方なくである。
俺にしてみれば、そういうSにしてあげたのは誰なんだ。と言う思いがある。SM BOOKの鬼縄が後ろ盾になっているからこそではないのか。という思いがある。

そうは言われても、こちらもビジネスですからねぇ…。何か魅力的な交換条件があれば休止しても構いませんよ。ふふふ。


彩が泣き言を言ってくれば、俺にとっては好都合だ。あらたな交換条件を突きつけることが出来るからな。
この交渉が成立するまで、しばらく「物語」の方は、事実を暴露せずにおいてやろう。
ふふふふ。。。。。

| 彩の場合 | 08:09 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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汗に濡れる彩。

「うぅぅぅぅ....」
「くぅぅぅぅ....」

彩のいいところは、いくことに抵抗感をもっていることだ。いかされることに屈辱感を抱く。好きでもない男にいかされることなど、彩のプライドからすればもってのほかのことだ。
痒みを和らげる為にバイブを挿入することを許せば、もっとも迎えてはならない状況に追い込まれてしまう。なんとしてもこの痒みに耐えきらねばならないのだ。
俺は彩のこのプライドを最大限利用することで、愉悦の時を長く楽しむことが出来る。彩にいくことへの極度の抵抗感がなければ、この責めはなんとも味気ないものになってしまったことだろう。

しかし私にとっては幸いなことに、彩にとっては不運なことに、彩はいかされることを許してはならない屈辱だと思っている。
ふふふ。。。。
だから彩は耐えるのである。

彩は全身をぬめぬめした汗に濡らして悶え耐えている。
普段は近寄りがたい気品と清楚さで身を包んでいるが、全身から汗を噴き出している姿は別の意味で美しい。汗で濡れた彩は普段の姿からは想像もできないほど、なんとも野生的で女の色香をこれでもかというようにムンムンとした匂いと共に私を欲情させてくれるのだ。この姿を見られるだけで、もう死んでもいいとさえ思ってしまうほどなのだ。

私は筆で彩の体を刺激する。痒みに加えて今度はおぞましくも欲情をさそうなんともいえない甘美な刺激が彩を襲う。
筆を首筋から脇の下。それから痒み薬を塗ってある乳首へと這わす。
これを繰り返すといくら強情な彩でも、私の目にもはっきりわかるような体の変化が起こる。その証拠に秘部からは汗とは違ういやらしい蜜が滴るのが見て取れる。
口では言わないが明らかに彩は感じている。痒みに加えてさわさわとした甘美な刺激は彩の理性を崩すのに充分であった。

そして俺は筆を蜜を滴らせている秘部へと這わせていく。筆が秘部をなぞるといっそう蜜を溢れさせる。筆が行き来するたびにそこがひくひくと痙攣をはじめる。彩の理性とは別に、彩の体はそこに挿入されるモノを欲しているのだ。

私は鞄から彩の最も嫌うモノをとりだすのだった。

| 彩の場合 | 03:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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羽根と筆...。更に...

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私に憎いことを言った彩に対してもう少し隠微な責めを加えてあげよう。
今、痒みと闘っている彩に痒みを助長する、筆や羽根によるなんともいえない隠微な刺激を加えると、彩はどんな反応を示すだろうか。
ふふふ。。。。

痒いところを掻くと更に痒くなるということを経験している諸氏も多いと思う。彩の痒みは媚薬によるもので、虫刺されなどの痒みとは違うから掻くのではなく、筆や羽根のさわさわした刺激を加えれば、媚薬の痒みも助長されるだろう。痒みとくすぐったい感覚が織り交ざればなんともいやらしい刺激を彩に与えることが出来ると言うものだ。
更に筆に液体を含ませて彩の肌に這わせれば、その感触はまるで舌で舐められるようなおぞましい感触と似たようなものになる。
舌を這わされる感触がおぞましいと感じるから、俺に舌を這わせることを拒否したのだ。ならば、俺の舌でなければいいというわけだ。液体を含ませた筆先は、舌が這う感触と同じなのだよ。
更に、含ませる液体は水などではなく、茶色の小瓶に入っている、痒みを与えるこの媚薬にしてやるのだ。そうすれば更に効果が長引くし、一石二鳥とはこのことだ。

そろそろ媚薬の効果も薄れた頃合だし、このまま彩に耐えられてもつまらんからな。
ふふふふ。。。。。
なんとしても彩には屈辱の懇願をさせなければ俺の気が済まないのだ。

私は数本の筆と数種類の羽根を用意した。
数々の筆や羽根で彩を責めていたぶり、最後に媚薬を含ませた筆で更に責めてやろう。きっと痒みが再びきつくなったら、忍耐強い彩でも絶望感を味わうことだろうよ。
その時、痒みを和らげる道具も用意してあるのだから。。。。。

| 彩の場合 | 04:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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隠微な時間



「うっ.....。。っ」
あ、ぁぁっ....。」

ふふふふ。。。。
そろそろ限界の時が近づいてきたようだ。。。

俺は、秘部を曝け出すように開脚に縛られ、体全身に汗を噴き出して痒みに悶え、耐えている彩の姿を欲情をそそられながら眺めていた。俺はただ眺めているだけで、何もしない。
何もしないことが彩を責めることになるのだ。

そもそもこういう責めを思いついたのは、彩が俺に言った言葉が災いしているのだ。

「鬼縄さん。私はあなたにあの恥ずかしい写真を卑怯にも隠し撮られ、それをあなたに握られているから、仕方なくあなたのご要望に従っているだけですわ。それと鬼縄さんには、Sとして育てていただいた多少の恩義を感じているから、私も目を瞑って、あなたのそのいやらしい嗜好のお相手をしているのです。だから必要以上に私の体に触れないでいただきたいの。私にその汚らわしい指や舌を這わすなどもっての外ですわ。」

こういう憎い事を私に言えばどうなるか。彩は今、身をもって味わっている。
だから私は彩の体に触れないで眺めているだけなのだ。必要以上に体に触れないのは彩のご要望だ。
何もしないことが、この責めの場合最も有効になる。

彩も自らこの痒みを和らげてくれるよう、私に懇願など、彼女のプライドから出来まい。そのプライドこそが私を長時間楽しませてくれ、彩を苦しませるのではあるのだが。。
しかし、痛みや熱さにはそこそこ耐えられるものだが、この痒みという刺激には弱いものだ。
その昔、足抜けした女郎に、全身に酒を塗り、竹薮などに素っ裸に縛り付けて一晩放置したというような折檻が実際にあったそうである。蚊に刺されたその痒みは相当なものであったそうである。
そこまでひどい責めではないが、私の手の中の茶色の小瓶に入っている媚薬も、塗布した部位を痒くするのである。
彩の秘部と両の乳首にこの薬を指を触れないように塗るには、私の好きな筆で塗るしかあるまい。

この媚薬がおこす痒みを取るには何を求めなければならないかを彩は充分承知している。承知しているだけに彩は私にそれを頼むことが出来ないのだ。

ふふふ。。。。

私は何もしない。部屋には隠微な時間がただ流れていくだけである。
私はその時間を薬の効力が切れるまで楽しむことが出来るのだった。

| 彩の場合 | 11:26 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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彩の弱点


そしてあれ以来、このレストランで彩と共に食事をするのは二度目のことだ。
粗野な私がエレガントで美しい彩をエスコートするのは、誰の目にも不釣合いなカップルと映るだろう。
凛とした立ち振る舞い。高級レストランに入っても気後れする様子など微塵にも見せない彩の態度は、前の時と全く変わっていない。

ここまでは前と変わらない。。。。
彩のワンピースの下で、電動リモコンバイブが2つの穴を埋めていること以外は・・・・・。。
俺は、彩に受けたあの侮蔑を忘れてはいない。
取り澄ました顔で、俺のディナーでの態度に席を立ち、俺を馬鹿にしたことを私がそのままにするわけがないのだ。同じ場所で、彩に恥をかかせねば俺の気持ちが治まらないのさ。。
ふふふ。。。。。


彩は出迎えのギャルソンにいつものように微笑みはしたが、内心体裁を整えようと必死だった。
女の最も恥かしい2つの穴にリモコンバイブを装着されていることなど、おくびにも誰にも悟られてはならぬのだ。こんな卑劣な責めに負けるわけにはいかなかった。

プライドが高いということは、逆に致命的な弱みとなる。プライドを棄てればどんなに楽になることか。
気位の高い女ほど、責めには耐えてくれるものだ。私にとって彩は恰好の獲物であった。あっさり俺の軍門に下るような女であれば、俺はここまで執着しなかっただろう。しかし彩にはそれができない。出来ないからこそ俺は彩に執着するのだ。
このパラドックスに彩は気付かない。そこが彩の弱点なのさ。。。

私は彩にリモコンバイブを宅配便で送っていたのだ。もし装着せずに来たなら、という脅し文句を添えてね。

彩は気がきではなかった。リモコンバイブが送られてきた時点で、鬼縄の目論みは充分察知していたが、写真という決定的弱みを握られている以上、それを拒むことは出来なかった。
彩に出来ることは、このリモコンバイブの効果に耐えることだけだったのだ。しかし彩も生身の女である。果たしてリモコンバイブの刺激に耐え抜くことが出来るであろうか。彩自身、その自信はなかった。
鬼縄という男は何を思いつくかわからない男だ。女を責める事に関しては天才的な男だ。彩は充分それを身をもって経験している。リモコンバイブをより有効に使われるだろう。そんな恐怖に彩は苛まれるのだった。

彩はテーブルまでの道のりを長く感じていた。この男がいつリモコンのスイッチを入れるだろうか。スイッチを入れられた時、私は平静に振舞えるだろうか。周囲に絶対に気付かれてはならぬのだ。
そんな思いで彩は、ギャルソンの案内に従って、テーブルまでの道を歩むのであった。

| 彩の場合 | 05:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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