その昔、本当にだいぶ前のことなのですが、私はチャットであるM女性を口説いておりました。
彼女は迷っていた様子でした。私ともうひとりのS様とを天秤にかけていた。天秤にかけていたと書くのは彼女に無礼かもしれないが、とにかくどちらのS男に身を任せるのかを大いに迷っていた様子だった。なぜそれが分かるかと言えば、彼女からのお断りのメールに、その様子が書いてあったからである。ようするに私はフラれたのです。
その様子と共に、私をふった理由が書いてあった。要するに私は「恐い」かったらしい。名前も悪かった。「オニナワ」ですから。
私はきれい事を言わない質なのだ。「偽善」が嫌いなのだ。女を縛って虐める男に紳士はいない。女が苦しむのを見て悦ぶサディストなのだ。そのような男のどこに品性があるというのだ。気に入れば声をかけまくる。複数を否定しない。虐める。女を大事にする「紳士」とは対極にある男なのである。
そういうことで、彼女はもうひとりの「紳士」を選んだ。
さて後日、その彼女からメールが来た。
もう私はSMの世界には失望した。同意していないプレイをさんざん強制されてなかなか帰してくれなかったというのだ。とんだ「紳士」だったようだ。
私は彼女を慰めてあげる気持ちは湧かなかった。自己責任だからだ。「紳士」を選んだのは貴女だ。その結果を私に愚痴られても困る。と返信したらそれっきりだった。
どちらを選んでも彼女にとっては不幸だったかもしれない。ただ「紳士」を選んだだけギャップが大きかったかもしれませんね。
「悪魔」は「神」の顔をして近づいてくる。という諺を彼女には言いたかった。
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